1月23日、大阪・南港のインテックス大阪で開催された『関西コミティア63』にサークル参加をしました。コロナ禍での同人誌即売会で感じたこと、この先いわゆる”アフターコロナ”での即売会についての考えをここにまとめます。
目次
戯れに描いたらくがきがウケる法則発動
こういうメスケモに迫られてぇ〜とか考えながら描いたらくがきが思いの外反響があったので
「じゃあ本にするか」
と思い立ち、一次創作(オリジナル)同人誌即売会『関西コミティア63』に申し込んで、サークル参加(同人誌などを出展する側としての参加)の申し込みをしました。
前回一身上の都合で、2019年6月の狐系オンリーイベント『Conly』への参加が最後だったので、実に2年ぶりです。
いざ当日
紆余曲折を経て、自宅のインクジェット印刷とはいえ新刊のコピー本が完成し迎えた当日。
午前10時過ぎ、会場入り。入場手続きを済ませ、もはや当たり前となった消毒・検温を済ませて自分のスペースに向かい設営を始める。このご時世ということでアルコール消毒液も用意しました。
せっかく用意したのに1っ回も使われませんでした。どうして……
写真の通りそれぞれの同じ机のスペースの境にはパーテーション、前後左右の机と机の間隔も大きく開けられ非常に安心できる空間でした。会場の出入口の扉も全開で空気の入れ換えも問題ありませんでした。
その証拠に出入口付近のサークルさんは気の毒にも「寒い寒い」と震えていて……
開場時間が迫ってきた10:50頃。設営を終え周りを見渡すと、サークルスペースにやや空きが目立っていました。関西コミティアが発行するカタログ『ティアズマガジン関西』によると、今回のサークル申込み数は573サークル。空き具合を見るとおおよそ10〜20%程は欠席していたように思いました。正確な数は公式発表を待ちましょう……
ちなみに前回(2021年10月17日)は615サークルの申込みがあり、内90%が参加、一般参加者も1000人を超えていたそう。
成果
「11時になりました。只今より、関西コミティア63を開会いたします」
アナウンスの後、サークル参加者が拍手をして入場する一般参加者を迎えるのが恒例なものの、やはり拍手する人が少ないからか少し音が小さく寂しい。しかし自分にとっては久しぶりの拍手で心が躍りました。
一般参加者もコロナ禍前と比べると明らかに少なかったものの、新刊をなんとか約半分は頒布できました。
とてもありがたい。
この来場者の少ない中思っていたよりも頒布ができて安心。既刊もそこそこ出て予想より頒布ができた即売会になりました。
今後の同人誌即売会で必要になるもの・導入を検討すべきもの
いずれはこのコロナ禍は終息するものの、感染症をはじめ社会情勢の変化に伴い、即売会もこれまでとは違う新しいスタイルを取り入れていくことになるでしょう。思いつくものをいくつか挙げます。
・会計のキャッシュレス化
・同人誌の予約・会場頒布
・会場と専用ウェブサイトとの同時企画
1つ目の会計のキャッシュレス化は言わずもがなでしょう。特に暗証番号のボタン入力などの不要なQRコード決済などです。現在は感染症対策の意味合いが強いですが、今後は銀行での硬貨入金の手数料対策としてのキャッシュレス決済導入は進むと思います。
即売会は様々な人の出入りがあり置き引きなどの窃盗被害が度々問題になるので、防犯面でもキャッシュレス決済はサークルにとって強い味方になるでしょう。
pixiv PAY復活して
2つ目と3つ目は、いわゆるアフターコロナの生活様式と社会の変化に伴う個人的な提案です。
「同人誌の予約・会場頒布」は、ウェブサイトやアプリで商品を注文してお店で料理を受け取って持ち帰るサービスの同人誌版をイメージしてください。
効率が最も良い同人誌の入手方法はウェブサイトを介した通販でしょう。
しかし近年コト消費・トキ消費という体験や体験する時間の共有を求める消費者が増えてきている現在、通販ではそのニーズに応えることができません。
ましてコロナ禍による社会と時間に対する価値観の変化で「タイムパフォーマンス(タイパ)」という、時間と満足度を重要視する人が増えました。
会場に足を運んで即売会独特の空気を楽しみつつ、効率よくサークルを巡って予約した同人誌をスムーズに受け取るスタイルは、コト消費・トキ消費+タイムパフォーマンス重視の人のニーズを満たす頒布方法になるでしょう。
即売会開催と同時並行してトークショーのライブ配信などウェブ企画を並行して行えば、会場に行くことができない人も即売会を楽しむことができます。
双方の参加者がSNSなどで共有することで即売会がより大きな催し物となり、新しいカルチャーを生む可能性を秘めています。
今まさに、サークス参加者・一般参加者が一体となって新しい即売会の形を模索していく時期でしょう。
おわりに
「そんなんできるんか」というような考えも書きましたが、社会の変化と一時的な同人誌業界や関連業界・産業の縮小を鑑みると、同人誌文化を後世へ残し発展させるためには何らかのアクションを起こしていくことが望ましいのではないかと思います。
好きなものがなくなることほど悲しいものはないし……
自分自身もここに挙げたことや新しく思いついたものは実現に向けて何でも挑戦していくのでよろしくお願いします。
ちなみに
僕の新刊『言い寄るあの
下の書影画像をクリックするとBOOTHにジャンプします。
メスケモに言い寄られる1コマ漫画集です。
メスケモはいいぞ。